SEOコンサルタント(SEO対策会社)の選び方
更新日: by Heysho
SEOコンサルタントの選び方についてお困りではありませんか? 過去に悪徳SEO業者に騙されたご経験をお持ちの方、 信頼できる会社を選びたい方、評判の良いSEOコンサルタントをお探しの方へ。 本記事では、以下の内容について詳しく解説します。
- SEOコンサルタント会社の必要性を見極めるポイント
- SEOコンサルタント会社が提供するサービス内容
- 適切な選定プロセス
- 一般的な費用相場
- 優良なSEOコンサルタントを選ぶための重要なポイント
- SEOコンサルタント会社およびフリーランス(有名人)の一覧
私は事業会社のインハウスSEO担当者として、過去に10社以上のSEO会社と取引した経験があります。 残念ながら、思い出すだけでも憤りを感じるような質の低いSEOサービスを何度も経験してきました。 当時は非常に悔しい思いをしましたが、同じ経験を他の方にさせないために、SEOコンサルタント選びの重要なポイントを全てこの記事に集約しました。 本記事は、特にSEOコンサルタント会社との取引経験が少ないインハウスSEO担当者の方々に向けて執筆しています。
「自分は大丈夫」と思われるかもしれませんが、悪質なSEO会社は非常に巧妙な営業手法を用いることが多いため、十分な注意が必要です。 ※本記事の内容はあくまで参考情報としてご活用ください。結果に対する責任は負いかねますので、ご了承ください。
SEOコンサルタント会社が必要かどうかを見極めるポイント
私はSEO業界で13年以上の経験を積んできました。その経験から明確に言えることは、全ての企業がSEO対策に注力する必要があるわけではないということです。現在の日本市場では、検索広告やECプラットフォームでのP-Maxなどの広告施策が非常に高い費用対効果を示すことが多いです。また、ディスプレイ広告や動画広告などのブランディング投資によってSEOトラフィックも間接的に増加することがあり、適切な広告投資が最も効果的なSEO対策となるケースも少なくありません。
広告の費用対効果(ROAS)が頭打ちになった場合や、検索からのユーザー体験を最適化したい場合、あるいは他のビジネス課題が解決された後に、SEOコンサルタントの導入を検討する価値があります。SEOコンサルタントが特に有効な具体的なケースは以下の通りです:
- 企業規模が十分に大きく、オーガニック検索からの流入も多いため、SEOコンサルタントへの投資に十分なリソースを割くことができる。
- 現在社内にインハウスSEO担当者がいるが、その不在時や退職時のリスクを軽減するために、外部ベンダーを導入してチーム体制を強化したい。
- Webサイトのトラフィックにおけるオーガニック検索の比率が高く、専門的なガイダンスが必要である。
SEOコンサルタント会社が提供するサービス内容
現状分析と改善提案
Webサイトを包括的に監査し、問題点を特定した上で具体的な改善案を提示します。 契約前に提案内容を評価する際は、以下のポイントに注目することをお勧めします。
- 提案内容がテンプレート化されていないか ... 多くのSEOコンサルタント会社は汎用的なテンプレートを使用しがちですが、これには注意が必要です。「Core Web Vitalsの改善が必要」「クロール最適化が必要」「コンテンツマーケティングの強化」といった一般的な提案は誰でも行えるため、真の実力を判断しにくいです。むしろビジネスへの理解度や具体的なアプローチ方法に注目すべきです。
- 自社固有の課題に焦点を当てているか ... ビジネス上の課題、インハウスSEOチームの役割範囲、KPI、ワークフローを十分に理解した上で、現在のチームに不足している要素を補完できるかどうかを評価する必要があります。業界経験が豊富な会社であれば、不必要な提案は避けるはずです。
- 業界標準のSEOツールを活用しているか ... ahrefsやSEMRush、Screaming Frog、Lumar(旧DeepCrawl)などの評価の高いツールを使用しているかを確認しましょう。独自ツールの使用を強調する場合は慎重な検討が必要です。
- データに基づいた分析内容か ... 適切な評価を行うためには、Google AnalyticsやGoogle Search Consoleのデータを提供し、それを基に分析してもらうことが重要です。提案されるインサイトに至った分析プロセスについても詳細に確認することをお勧めします。
- 断定的な表現を多用する会社には警戒を ... SEOには不確定要素が多いにもかかわらず、断定的な表現を多用する業者は、往々にして専門知識が浅い傾向があります。
- 説明の明瞭さ ... 複雑なSEOの概念を分かりやすく説明できる人材は、通常、豊富な経験を持っています。逆に、理解しづらい説明をする場合は、コミュニケーション能力に課題がある可能性があります。また、初心者にも分かりやすく説明できる能力は、社内での情報共有においても非常に重要な要素となります。
キーワード分析・選定
Google検索で入力される検索クエリは、Google Search ConsoleやSEO専門ツールを活用して詳細に分析することができます。これらの検索クエリはユーザーの検索意図を反映しており、効果的なコンテンツ制作のための貴重な情報源となります。例えば、「ニキビ薬」の販売促進を計画している場合、検索トレンドの季節変動を分析することで最適なプロモーション時期を特定できるほか、潜在顧客が抱える具体的な悩みや課題を把握することも可能になります。
サイト監査(テクニカルSEOの評価)
テクニカルSEOとは、WebサイトのトピックやコンテンツがGoogleによって正確に理解されるよう、技術的な側面からコーディングを最適化する取り組みです。サイト監査では、専門的なSEOツールを用いてサイト全体のページを分析し、技術的な問題点を網羅的に特定します。例えば、「特定のページがGoogleにインデックスされていない(Google検索結果に表示されない)」や「一部のページにカノニカルタグが適切に設定されていない」といった技術的な課題を明らかにすることができます。
検索順位のトラッキングとレポーティング
ユーザーがどのような検索キーワードでWebサイトにアクセスしているかを特定し、それらのキーワードの検索順位を定期的にモニタリングする業務です。例えば、あるサイトが「ニキビ薬」というキーワードでGoogle検索結果の3位に表示されている場合、この順位を継続的に追跡することで、実施している施策が効果的であるか、順位変動が売上に悪影響を及ぼしていないかなどを評価します。
コンサルティング(相談対応)
特定のテーマに限定せず、SEOに関するあらゆる質問や課題に対して専門的な解決策を提供します。質問の例としては、「リダイレクト実装はSEOにどのような影響を与えますか?」「Altタグの最適化はSEOにどう貢献しますか?」などが挙げられます。より具体的な課題に関する相談としては、「特定のプロモーションキャンペーンでトラフィックと売上を最大化するために、どのようなSEO戦略を採用すべきでしょうか?」といった内容が考えられます。
SEOコンサルタントの費用相場
費用の課金体系は主に以下の2種類に分類されます。重要な注意点として、作業時間や業務範囲を明確に定めずに「SEOコンサルティング月額50万円」といった形で契約すると、「実質的な成果が見られないにもかかわらず費用が発生している」という状況に陥るリスクがあります。必ず以下のいずれかの方式を選択することをお勧めします。
時間単位での請求方式
費用は提供企業の規模によって異なりますが、一般的に1時間あたり1万円から2万円程度が相場となっています。初期段階では、30時間で30万円から60万円程度の契約から始め、パフォーマンスに満足できれば契約時間を延長するアプローチが推奨されます。
業務範囲(スコープ)単位での請求方式
大手SEOベンダーでよく採用されている方式で、特定の業務範囲を明確に定義し、その範囲内であれば一定額で無制限に対応するという契約形態です。例えば、「月次SEOレポート作成、月2回のミーティング実施、オンページ最適化支援」といった業務セットで月額50万円を請求するといった形式です。定型的な業務を確実に遂行してほしい場合に有効ですが、新たに発生するタスクが契約範囲内か否かの判断で意見の相違が生じることがあるため、あまり推奨できません。
優良なSEOコンサルタントを選ぶポイント
外部コンサルタントの起用は、基本的に自社チームに不足しているリソースや専門知識を補完することが目的です。そのため、どのような人材が最適かは一概に言えませんが、自社チームに欠けている能力やリソースを持つ会社を選定することが重要です。その他の選定要素については、以下の一般的なポイントを参考にしてください。
担当者のプロフィールと実績を精査する
担当者が過去にどのようなクライアントを担当し、どのようなアプローチで具体的にどのような成果を達成したかを詳細に確認します。過去の経験については、自社と類似した業種や事業形態の企業での実績がある人材が望ましいです。例えば、外資系企業のECサイトでSEOコンサルタントを探している場合、同様に外資系のECサイトでの豊富な経験を持つ人材を選定するのが適切です。SEO活動は、企業の特性(外資系か日系か、BtoCかBtoBか)によって大きく異なるため、関連する専門知識と経験を持つコンサルタントに依頼することが重要です。
コンサルタント自身がWebサイトを運営している
自ら積極的にWebサイトを運営している人材は、通常、Web技術やSEOに対する深い情熱を持ち、自身で多くの実験や検証を行っているため、実践的な知識と技術を備えていることが多いです。一方、大手エージェンシーに新卒入社した人材は、実務経験が限られている可能性があるため、個人的には慎重な評価が必要だと考えています。
戦略立案だけでなく、コンテンツ編集など実務的な作業も担当できる人材
戦略やプランニングのみに特化したコンサルタントも存在しますが、そのような専門家の提案は実務との乖離が生じることがあります。この現象の主な要因として、現場の制約条件、組織内の役割分担、利用可能なリソースに対する理解不足が挙げられます。実際に現場で作業を行った経験を持つコンサルタントは、クライアントのビジネスモデルをより深く理解し、具体的な課題を正確に把握できるため、実行可能性の高い精度の高い提案を行うことができます。
SEO以外の領域に長けている方
SEOの成果測定においては、Google Analyticsの「オーガニック検索」指標が重要な評価基準となります。この指標を向上させるためにはSEO施策の強化が不可欠ですが、近年のGoogleアルゴリズムの進化により、有料広告やSNSマーケティングを活用したブランド構築など、包括的なデジタルマーケティング戦略の重要性が増しています。そのため、広告運用やデジタルマーケティング全般に精通したコンサルタントは、SEO施策の効果を最大化する上で大きなアドバンテージを持っています。
さらに、最近のトレンドとして、PythonやRなどのプログラミング言語を活用したデータサイエンスの手法を駆使した高度なSEO分析が注目されています。このような先進的なスキルセットを持つコンサルタントは、特に競争の激しい市場において差別化された価値を提供できる人材として高く評価されています。
東京のSEOコンサル会社一覧
私が過去に協業した経験から、特に優れたサービスを提供する会社をご紹介します。
協業を経験して良かった会社
- Wasabi Communication ... 会社全体というよりは、特に担当者の専門性と対応が優れていました。SEOに関する豊富な経験とデータ分析の深い知見を持ち、プロジェクトチームを効果的に牽引する能力がありました。
- Principle ... 主に広告運用を専門としていますが、担当者はデータ分析に秀でており、根拠に基づいた提案と誠実な対応で信頼できるパートナーでした。
- ロカリオ ... こちらも広告運用がメイン事業ですが、初期の担当者は非常に高い専門性と対応力を発揮してくれました。ただし、担当者の交代後はサービスの質にやや変化を感じました。
協業経験から見た満足度の低かった会社
- G〇〇
- メ〇〇〇〇〇
- サ〇〇〇〇〇〇〇〇〇
- ト〇〇〇〇〇〇〇〇〇
- ブ〇〇〇〇〇〇
- i〇〇〇〇〇〇〇〇
- ト〇〇〇〇〇〇〇
具体的な詳細については、個別にお問い合わせいただければ情報提供させていただきます。
協業実績のない主要SEO会社
- 大手企業向けサービス
- アイレップ
- オプト
- セプテーニ
- 中小・中堅企業向けサービス
- JADE
- ウェブライダー
- ナイル
- Plan-b
- アイオイクス
- フルスピード
- Speee
- 外資系企業に適したバイリンガルSEOエージェンシー
- Zo Digital
- Humble Bunny
- Info Cubic
無料SEOコンサルテーションの活用方法
正式なコンサルティング契約を結ぶ前に専門的な見解を得たい場合は、オンラインコミュニティやプロフェッショナルネットワークの活用が効果的です。以下のプラットフォームでは、SEO専門家との無料の情報交換や質問が可能です。
- CRO Growth Hacks (Slack)
- Online Geniuses (Slack)
- SEO Signals Lab (Facebook)
まとめ
本記事の情報がSEOコンサルタント選定の一助となれば幸いです。ご質問やご相談がございましたら、お気軽にお問い合わせください。